2020年7月、日本酒造りのノウハウを生かしてウイスキー造りが始まりました。麦芽の破砕、糖化、発酵、蒸留、貯蔵のあらゆる作業条件を変え、まさに日々試行錯誤の連続ですが、多くの知見が得られ楽しみでもあります。気が付けば、ニューポットウイスキーが続々と出来、そして前期に樽貯蔵したものが約1年の熟成を経ています。色々な方面から検証し、当面の間は苦悩・ワクワク・ドキドキを感じながらの製造になるでしょう。「ニューポット」「ハイボール缶」「ブレンディッドウイスキー」を製品化しながら、三年後のモルトウイスキーも含めて富士北麓蒸留所のウイスキーを確立していきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
202408/03 | 「富士北麓蒸留 4th anniversary」のご案内06/26 | 「Whisky Festival 2024 in OSAKA」出店いたします。数種類の試飲と限定ウイスキーの販売も致します。チケットをご購入の皆様、是非富士北麓蒸留所ブースへ足をお運びください。
《破砕》
最初から試行錯誤の連続でした。今まで相手にしていた「米」は「大麦」に変わり、破砕作業が加わりました。おおよその具合はわかるものの、この富士北麓の地にとってどの加減が一番いいのか、何十通りもの違う割合で試すことから始まりました。
《糖化》
糖化酵素を出す生き物は「麹」から「麦芽」に変わりました。アルコール発酵を起こすためには、糖分が必要です。日本酒は麹で、ウイスキーは麦芽で糖化し、甘い液を造ります。半日という短いスパンで終了することにまず驚き、その麦汁の茶の色にも驚きました。
《発酵》
麦汁(甘い液)に酵母を加えます。甘い液に酵母を加えることで、アルコール発酵が始まります。一般的にはビール酵母やウイスキー酵母を使用しますが、ここで私たちの真骨頂「清酒酵母」を使用するのです。ウイスキーの製造としてはほとんど前例がない発酵形態ですので、リスクも大きくしかし誰に聞くわけにもいきません。一人一人が勉強し、考察し、皆で話し合いながら進みます。
《蒸留》
全くの未知の世界へ入りました。凄まじい圧力と音。そして生まれた無色透明な液体。「これが蒸留酒なんだ」、初めて見た時の感動は忘れられません。
《樽詰め》
茶色の液体だった麦汁が発酵の後、二度の蒸留をへて無色透明の60%台のアルコールに変わりました。その後は、樽貯蔵となります。
《熟成》
蒸留したてのウイスキーは、無色透明でウイスキーとしての様相を成していません。これは「ニューポット」あるいは「ニューメイク」といわれます。このニューポットをいろいろな樽に貯蔵し熟成することにより色・香り・などが変わっていくのです。樽熟成には、清涼な空気と静かな環境がいいとされています。ここ富士北麓の地は、おおくの富士山の恩恵を受けた、まさにGreat Environmentです。この地に新しい香りを運んでまいります。楽しみにお待ちください。